うっ、い、痛い!
筋肉痛?!いえ、視線が体に突き刺さるのです。うちの事務員さんの視線がこわい。彼女のすがるような、いかないで!と叫んでいるような視線が私の全身に突き刺さっていたのです、今日一日中。現在、トウモロコシの出荷作業でうちの出荷場はまさに修羅。のんびり歩いている人なんていません。走り回っても、なお、追いつかない仕事量。そんな、中で責任ある立場のくせに私は、三日間、仕事を休むのです。皆さん、ごめんなさいょー。
実は、私の3人の子供の末っ子の遠方のオープン・キャンパスにおつきあいして行くのです。彼(末っ子)としては、不本意。なにしに高校3年にもなって母と一緒に旅行しなくてはならないんだ、というのが彼の本音。日頃、母の存在等を「見ざる」「聞かざる」「言わざる」としている息子です、不本意だろうと思うと、母は高笑い。母のありがたさを思いしれ、です。・・・・・。なぜに、息子がこんな事態に陥ったかというと、実は田舎ものの彼は、電車に一人で乗ったことがないのです。通学はバスか自動車での送迎という地域で育ったので、電車というものになじみが薄い。でもって、思春期の男の子なもので「知らない」ということで恥をかきたくない。彼のジレンマの結果が、母の同行を許すというもの。私だって、この忙しいのに仕事を休みたくはないけれど、そこはそれ、末っ子の男の子ゆえ、心配で・・・・・。それに私の苦節○十年の子育てが、彼の巣立ちとともに一応終了するのかと思うと、嬉しくもあり寂しくもあり・・・・・。せめて、巣立つ前のこの一年は、できるだけ彼を応援しようと思っている私。大学になったら、ヨーロッパに行くから留年するの、アメリカの大学にも留学するの、とたわけた事を言っている彼の望みはたぶん自分一人の力でいろいろなことを経験してみること。前しか見ていない彼が振り返って親の存在を気にするのは、何十年後でしょう。ならば、だからこそ、彼がまだ、しぶしぶでも親を必要とすることがある時に、お役にたっておきたいのです。ということで、後をまかされて、悲壮な覚悟の事務員さんの「泣きそうな、すがるような」視線の痛みにくじけず、母親業を全うするのです。皆々様、ごめんなさい、お許しを!